平成14年7月

漢方薬と副作用



 漢方薬には本来副作用はありません。しかし副作用と似た症状が出ることがあります。

 それを漢方では瞑舷(好転反応)と言っています。

 のみ始めて1〜2日目に症状が悪化して見えることがあります。これはずっと固定され

 ていた症状が薬によって動き始めたために起きた、治り始めの前兆です。(かぜなどの

 時に一時的に熱などが上がってしまうこと等)これは長くは続かないので安心してくだ

 さい。

 しかし身体に全く合わない漢方薬を長期にわたって飲み続けると体調がおかしくなるで

 しょう。これを漢方では誤治と言っています。漢方薬とは数千年前に中国で発達した東

 洋医学です。そのころには当然病名などというものはありませんでした。糖尿病や高血

 圧、アトピー、風邪という名前さえありませんでした。1人1人の症状を診て薬を決め

 ていくのです。ですから病名で漢方薬を決めると誤治を起こしやすいのです。

 そこで私はそれを避けるために常に患者さんとの連絡を大切にしております。漢方薬を

 飲んで体質が変わってくれば漢方薬も変えなければならないときもあります
。それは東

 洋医学を勉強して漢方薬の真髄をわかっていないとなかなか難しいものです。

 今服用している漢方薬について疑問があればいつでも書き込んでください。お答えできる

 範囲内でお返事いたします。









平成14年8月

最近よくある質問



 質問  : 今までのんでいた漢方薬が効かなくなることってあるんですか?

 答え : はい、あります。

      漢方薬は症状に合わせて調合する薬です。そのために、永くのむことによって症状が改善

      されれば当然薬も変わってくるでしょう。すべての人がそうとは限りませんが・・・

      それと、もう一つ季節によっても変えなければならないときもあります。特に皮膚病などは夏

      と冬とでは気温も違うし汗のかく量も違います。当然、汗をかくときの方が皮膚に熱を持ちや

      すくなります。

      特にアトピーの場合は夏と冬とでは使う漢方薬も変わってきます、変化があったら必ず薬剤

      師に相談してください。



 質問 : 漢方薬が合わない人っているんですか?

      (ある医療機関で漢方薬が合わない人ですね、と言われたことがあります。)


 答え : いません。


        
漢方薬とは先ほど書いたように症状を合わせて調合する薬です。ですから、必ずその人

       に合った漢方薬があるはずです。しかし、漢方薬の種類は何千種類とあるため、複雑な

       症状の人は、かなり漢方に精通した人でないと合わせる事ができないこともあります。

       ですから、漢方が合わない人ではなく、その漢方薬がその人の症状に合ってないという

       ことなんです。






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